“That will never work” done. – Hiroshi Kano

“That will never work” done.

NETFLIXのビジネスアイデアを思いつくところから、IPOまでのストーリであった。1997年1月頃、著者のMarc RandolphとNETFLIXのCEOになるReed Hastingsは、通勤に使う車の往復の中で、ネットビジネスについてアイデア出しをしていた。オーダメイドのバットやシャンプなどの話の後で、Webサイトを使って映画ビデオをレンタルすることを思いつく。VHSカセットを宅配することはコストに合わないが、ちょうどその頃にDVDビデオが市場に出るタイミングであった。DVDは普通郵便32セントで配達できたので、ビジネスをスタートさせた。

最初の資金はReedが$1.9million、その他の資金$0.1millionの$2.0Mであった。1998年4月14日に創業。当初は、DVD販売が主たる収益で、DVDレンタルは赤字が続いた。1998年夏にamazonのJeff Bezosから$15M程度で買収の話があったが、資金回収には十分な額でないとして、受けなかった。その後もDVDレンタルは赤字が続き、ビジネスモデルの転換が必要になった。

ユーザが好みのDVDビデオを選んで、レンタルするというビジネスモデル(アラカルトモデル)は利が薄く、ユーザ数も増えない、という問題があった。1999年秋に、新しいレンタルモデルとして、1. 月額$15.55で延滞料金なし、2. 定期的にDVDビデオを送りつける、サブスクリプションにトライした。IT WORKED. これが成功し、ビジネスが軌道に乗り始める。それでもベンチャーキャピタルからの資金で自転車操業するという状態は継続した。

2000年秋にドットコムバブルが弾け、資金難に陥る。そこで、BlockbusterにNETFLIXを買収してもらうことを提案する。Reed Hastingが示した$50Mでの買収を、BlockbusterのCEOであるJohn Antiocoは断る(その後、Blockbusterは2000年台後半に経営が傾き、2010年に破産)。NETFLIXはやむをえずレイオフを実施し、経営を立て直す。そして、2002年5月にNASDAQに上場。550万株プラス82.5万株を$15で売却したので、おおよそ時価総額$100Mの会社になった、ということか。