Hello world: How to be Human in the Age of the Machine – Hiroshi Kano

Hello world: How to be Human in the Age of the Machine

今回の書籍は、あらゆるところでコンピュータが利用されている現代で、コンピュータがどのように利用されていくのか?と言う内容。著者のHanna FryはUniversity College Londonで都市数学(mathematics of cities)を専門とするAssociate Professor。この本の前にThe Mathematics of Loveというタイトルの本を書いている。このタイトルで2014年にTED Talkを行っている。数学的手法を使って、年における人間の行動を分析する研究者のようである。

この本のChapterは、Power、Data、Justice、Medecine、Cars、Crime、Artに分けられている。Powerでは、コンピュータ・アルゴリズムの持つ能力について注意を喚起している。要は、コンピュータに全幅の信頼を寄せることは非常に危険であるが、しばしばそのような危険を目の当たりにすることがある、ということがいくつかの事例で示されている。チェスチャンピオンのカスパロフがdeep blueに敗れたこと、カーナビアプリに従ってドライブしていて崖から落ちた事件、などが例として上がっている。

Dataの章は、消費者の購買履歴を使ってTarget marketを行うということから始まっている。メンバーカードを使って利用者の購買履歴を調べ、それをマーケティングに使ったのは、1993年に英国のスーパーであるTescoが最初である、と書いてある。面白い話として、女性の購買履歴から妊娠の兆候を読み取る話が出ている。teenagerの女性の家にpregnancy couponsが送られきて、父親がスーパーにクレイムを入れるのだが、後日、実際にそのようなことになった。Webに表示させる情報によってユーザーをコントロールするということも行われている。ターゲット広告はその例であるが、政治キャンペンでもこの類のことが行われた可能性はある。Micro-manipulationと呼ばれている。その効果は知れたものであるが、米国大統領選挙のように、ほとんど50:50で競っている場合には、この手法が結果を左右することもあるようだ。